IPO 【IPOとは】

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IPOとは?

Initial Public Offeringの略語で、

Initial(はじめての) Public(不特定多数に) Offering(株式を提供)すること

すなわち「新規株式上場」のことです。

具体的には、同族や特定の少数株主に限られていた株式を、株式市場に流通させ、自由に売買が出来るようにすることです。

 

一般投資家が株主となることから、社会的企業に相応しい事業の成長性や、良好な経営管理体制等が求められます。

そのため、株式上場するためには、証券会社、証券取引所、及び金融庁の厳しい審査があり、公認会計士監査も2年受ける必要があります。

 

IPOのメリット

会社側には以下のようなメリットがあります。

  • 資金調達能力の向上及び財務内容の充実

銀行からの借入以外から資金を調達することができるようになります。また資金調達により会社にお金が入れば財務内容も充実します。

  • 知名度や信用度の向上
  • 優秀な人材の獲得、確保

上場することで、知名度があがれば人材も確保しやすく好循環です。

  • 社内管理体制の充実

上場準備過程で、管理体制を構築することが求められますので、必然的に充実します。

  • インセンティブプランの活用

ストックオプションや、日本版ESOPなど自社株式を活用した報酬制度を活用することができます。

 

また、株主側には以下のようなメリットがあります。

  • 保有する株式の流動性が高まる

上場株式であればいつでも好きなときに売却できるので流動性が高まります。

  • 財産価値の増大

高確率で公募価格(投資家が新規に買う値段)より初値が高くなります。

  • 創業者利潤の実現

一般に株式の市場価格は、公開前(上場前)の出資額を遥かに上回るため、公開前から株式を所有していた株主には大きな利潤が生じます。
起業家など一定数の株式を保有している人はIPOにより一夜にして億万長者になったりします。

 

IPOのデメリット

会社側には以下のようなデメリットがあります。

  • 会社情報の開示義務

株価形成に影響がありそうな事実がある場合には、即時公表する必要があります。また取引所からは、企業情報に関する適時開示が求められます。

四半期ごとに45日以内に決算して開示する必要があります。

年に1回、有価証券報告書を提出する必要があります。だいたい100ページ以上はあります。

その他、臨時報告書や有価証券届出書など、必要に応じて作成する書類はたくさんあり、かつ煩雑です。

 

  • 経営権を奪われるリスク

株式会社の所有者は株主ですので、株式の保有数を増やすことで所有されてしまいます。世間を騒がせた買収騒動などがこれに該当します。

 

  • 株主への配慮(機動的、自由な経営の阻害等)上場会社として、増収、増益が常に求められる環境にさらされると、現実離れした予算に経営が縛られる可能性があります。また、非上場会社であるがこその機動的、自由な経営が出来ていたことが、上場することで出来なくなる可能性があります。

 

  • 上場維持のためのコスト増加

金融商品取引法・会社法に基づく監査法人等の法定監査を受ける必要がありますが、監査報酬は、その規模によって数千万~数億円になります。

取引所に上場手数料等、一定のコストが毎年発生します。

 

上場審査の審査フロー

株式を上場するまでには、証券会社、取引所、財務局の審査を通過する必要があります。

また、証券会社及び取引所の上場審査には、形式基準と実質基準を満たす必要があります。

 

形式基準

受付基準
・財務内容等について最低限充足していなければならない基準(発行済株式、純資産、利益、時価総額、株主数 等)。

各市場ごとに、「時価総額」、「流通株式」、「利益の額」等、コンセプトが反映された形式基準を有しています。

 
東証 JASDAQ
一部上場 二部上場 マザーズ スタンダード クローズ
株主数 2,200人以上 800人以上 300人以上 300人以上
流通株式数 20,000単位以上 4,000単位以上 2,000単位以上
流通株式時価総額 10億円以上 5億円以上 5億円以上
流通比率 35%以上 30%以上 25%以上
公募の実施 500単位以上
時価総額 250億円以上 20億円以上 10億円以上
事業継続年数 3年以上 1年以上
純資産の額(連結) 10億円以上 2億円以上
利益の額 最近2年間の合計が5億円以上 最近1年間1億円

 

不受理基準
・申請前の一定期間において行ってはならない事項があります。例えば上場前の第三者割当増資、合併 等がこれにあたります。

 

実質基準

上場会社として、相応しい実質的な内容をともなった会社であり、上場することにより、公正な株価の形成、適正な流通確保が可能であり、公益または投資家保護を達成できるかに重点をおいて審査を行う基準であり、実質基準からみた株式上場審査のポイントは下記のとおりです。

企業の継続性及び収益性

  • 会社の収益基盤はどのようなものか、将来の成長可能性はどのくらいあるのか
  • 経営上の損失につながるようなリスクを未然に把握し、適切な処理を講じることができるか
  • 従業員の状況において、継続的な経営活動を阻害する事項がないか
企業の継続性及び収益性
  • 同族経営者による(過度の)ワンマン経営がなされていないか。それにより同族経営者が不当な利益を享受し、投資家に損害を与えないか
  • 投資家保護の観点から上場会社に要請される事項(法令違反行為を行わない、重要な訴訟・係争事件の内容を適時適切に開示する、反社会的勢力との関係をもたない 等)を遵守しているか
企業のコーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性
  • 経営管理組織、内部統制制度、社内諸規程、利益計画及び予算統制などの整備・運用状況を通じて組織的に経営が行われているか
  • 役員の職務の執行に対する有効な牽制及び監査が実施されているか
  • 適切な内部管理体制の維持のために必要な人員が確保されている状況にあるか
ディスクローズ体制の整備
  • 企業の経営成績・財政状態を適正に開示できる体制が整備・運用されているか
  • タイムリーディスクロージャー(適時開示)に対応できる迅速な決算処理が行えるか
その他
  • 子会社上場(親会社からの独立性が確保されているか、同一グループ内に類似事業を営む競合会社がないか、親会社からの出向者に過度に頼っていないか 等)
  • 買収防衛策他、株主の権利内容及びその行使が不当に制限されていないか
  • 事業内容等について社会的に批判を受け又は受ける恐れがある状況にないか

 

IPO準備を効率的に進めるために

株式上場の準備の主な作業は

①エクイティ・ストーリー(上場後の成長シナリオ)の構築等

②経営管理体制の構築、強化

になります。

これらを効果的、効率的に行うためには、幹事証券会社や監査法人、ベンチャーキャピタルなどの会社をとりまくサポーターを活用して、現在のルールにあった準備や問題点の洗い出しやアクションプランの作成、スケジューリング等をしていく必要があります。

この一連の準備には年単位で時間が掛かるものなので、計画的に進めていくことが求められます。

 

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Posted by 管理人